肩甲骨は背中にある骨で腕の土台となり、腕と連動して動きます。

体幹に乗っかっているだけで、筋肉で体幹に繋がっているという構造なので非常に動きの自由度の高い骨です。
 

肩こりで辛く感じる筋肉は、ほぼこの肩甲骨に関係するものです。

肩甲骨が本来あるべき動きをしていることが、肩こり改善の最大のポイントとなります。
 

「本来あるべき動き」と言いました。

そうです。

肩こりのひどい人というのは肩甲骨が背中に張り付き、本来の動きができなくなっています。
 

子供のころって、手を後ろにまわすと肩甲骨が「天使の羽」のようにバコッと出てましたよね。

大人になって肩甲骨が見えなくなっているのは、何も脂肪に埋もれているだけではないのです(笑)。
 

日常生活において特に意識しなければ、そんなに大きく腕を動かすことってありません。

また、現代では肉体労働よりも頭脳労働、デスクワークが多くなっています。
 

背中を丸くして座っていると、肩甲骨は背中に押しつけられている状態になります。

その状態が長時間、長期間続くと肩甲骨は背中にべったりと貼り付いたようになり動かなくなります。
 

ただ動かなくなっただけならまだしも、足を組んで座るクセがあると左右で違う位置に肩甲骨が固定されてしまいます。

こちらの記事でも書きましたが……

【参考記事】「肩の高さが違う」のも肩こりの原因となる
 

肩の高さが違う理由は背骨の歪みだけでなく、同時に肩甲骨も問題を起こしている場合がほとんどです。

 

肩甲骨の動きを改善させる

背中に貼り付いて動かなくなっている肩甲骨の動きを取り戻すために「肩甲骨はがし」を行います。

イメージとしては、擦り傷のあとに出来る「カサブタ」をゆっくりペリペリはがしていく感じ。
 

肩甲骨を微妙に動かしながら、貼り付いている部分を丁寧にはがしていきます。
 

貼り付いている肩甲骨がはがれ、本来の動きができるようになったとき、いままでにない肩の軽さを感じることができます。