僕が治療の勉強はどんな風にするかといいますと。
 

教えてもらう、というのがまず一つ。

研修会やセミナーで、講師の先生から(手取り足取り)教えてもらいます。
 

それ以前の学生のころは、まず基礎知識を「教科書」から学びます。

基礎知識がないことには研修会やセミナーで言ってる意味すらわかりませんが、これはすでに身につけているのでやっぱり「治療の勉強」というと研修会やセミナーにいくことというようになってきます。
 

いろいろと勉強して臨床経験を積むことで身体を変化させる技術が身についてきます。

悪い状態で安定している身体を、良い状態に変化させていくんです。
 

ちょっと話はそれますが、身体というものは常に「安定する」という性質がありまして、悪いけどそれで死なないならそこで安定しちゃうんですね。

そして変化を嫌います。たとえそれが良くなるための変化だったとしても。

だから繰り返し施術しないといけないわけです。
 

そうして確実に身体を変化させられる技術が身についてくると、基礎知識を確認するだけでも「治療の勉強」になります。

写真集を眺めるように解剖学書を眺めているのが実は勉強だったりするわけです。
 

そして一番の勉強は「治療すること」。

何かしらの症状を訴える患者さんの身体はどこかおかしくなっています。
 

それが施術によって良い状態に変化していく現象を感じとるこが「経験値」として蓄積していきます。
 

でもそれでも「治らない」ということが往々にして起こります。

それは何故なのか?を考えるのがまた勉強で、その答えは患者さんの身体にあります。
 

患部から離れたところに「悪い状態」で安定させてしまう原因が潜んでいることを見つけたときの感動といったらありません。

次のノーベル医学賞は自分のものだと思うくらいです。

でもそのすぐあとに「あ、師匠が言ってたのはこれか……」と気づくんですが。
 

毎回、治療することが楽しくて仕方ありません。